【ランニングシューズの選び方】
「少し大きなサイズがいい」は間違い?
シューズアドバイザーが指南

シューズアドバイザー藤原岳久さんをお招きして、ランニングシューズの選び方について改めて聞きました。
ビギナーの方がもっとも気になるプロのシューズ選びについて詳しく紹介します。

プロのシューズ選びの
ポイントとは?

1. 自分の足のサイズを知っておく

ランニングシューズフィッティングアドバイザーの藤原さんが解説します。
例えば、野球でのグローブなど、スポーツでアイテムを使う場合、フィット感を大事にするかと思いますが、ランニングも同じ。
そのためには、まず自分の足のサイズを知ることが大切なのです。

どんなに機能性の高いシューズであっても、自分のサイズと合っていないと、機能を十分に発揮できないもの。
シューズが小さすぎても爪が壊れてしまいますが、一方で、大きすぎても同じことが起きるとのこと。
自分のサイズを知るためには実際に店頭などで足のサイズを測ることが理想ですが、シューズのインソールに足を乗せて、合うサイズを確かめることもできます。

『少し大きめがいい』と聞いたことのあるランナーの方も多いかと思います。
ただ、これは日本語の難しいところで、個人によっても変わってくるところです。
指先が動くくらい自由度があっていいものの、かかと・甲の部分がしっかりフィットしていることが大前提。爪先の部分にゆとりがあるだけではダメなようです。

2. 自身のランニングスタイルに合うシューズ

また、自身のランニングスタイルに合わせることが重要。目的や目標(走る距離や時間)を具体的にした上で、ランニングシューズを選ぶのです。必ずしもレースに出ることだけが目的ではありません。
ダイエット目的という人もいるでしょう。例えば「フルマラソンを完走したい」「サブ4を達成したい」という目標なのか、「短い距離のレースで自己ベストを出したい」という目標では必要なランニングシューズが異なります。
また、レースを目的にしていても日頃のランニングで使うためのシューズなのか、速いスピードで走るトレーニングのためのシューズなのかで履き分ける必要が出てきます。
ショップで試し履きをする場合は、店員さんにランニングシューズの使い道を伝えるとフィットするシューズについてアドバイスをもらえるでしょう。藤原さんは、どちらにせよ自分の筋肉を使って走るのではなく、長く走り続けるためにはシューズのサポート機能を発揮してもらって走ることが大切と話しています。
実際には、家にあるスニーカーでも走れなくもありませんが、脚を守りながら長くランニングを楽しむためにはやはり機能性の良いシューズを選ぶと良いでしょう。

3. 最新モデルを履くのがオススメ

『クッション性』は、最近のシューズのキーワード。硬いもの柔らかいもの様々あります。どのシューズもクッション性が高まっている昨今、モデルがひとつ変わるだけでも技術革新が著しいため「最新のものを買うといい」が藤原さんの考え。それほど進化しているのが、いまのランニングシューズなのです。

最後に、シューズが「屈曲するかしないか」「どこが屈曲するのか」、これはレベルによって異なるので、どのランナーも知っておきたい知識です。

フィッティングする際の
ポイント

シューズアドバイザー藤原さんに説明していただいたポイントの他にも、ランニングシューズ選びの参考にしたいポイントはいくつかあります。なかでも意識したいのは、ランニングシューズを購入する際に店頭で試し履きをするフィッティング。その時にどんなことを意識すると自分にフィットするランニングシューズを選べるのか、ご紹介していきます。

1. シューズの履き方

フィットするサイズを確かめるためには、やはりシューズの履き方も大事です。爪先を上げてかかとをトントンと叩いて合わせることで、かかとの隙間をなくし、足首のフィット感を高めます。紐を結び終えるまで、爪先は上向きに。徐々に爪先を下ろし、シューズのアッパーを包み込むように結んでいきます。
※足の甲がキツくならないように注意しましょう!

2. 自分の足の形

ランニングシューズを選ぶ上で、足の長さ(足長)はもちろん大事ですが、足の形もシューズ選びには大事なポイントです。足の形は人それぞれで、主に3つのタイプがあります。足の指の長さが揃い、比較的横一直線に並んでいる『スクエア型』と呼ばれるタイプ。また、親指が最も長く出ていて、小指にかけて傾斜している『エジプト型』と人差し指が最も長く山なりになっている『ギリシャ型』の3タイプに別れます。スクエア型の人はつま先の横方向の圧迫感、エジプト型は親指の先の当たりがどうか、ギリシャ型はシューズの幅と合うかを確かめてみるといいでしょう。

3. シューズの足囲(ワイズ)

足の形でお伝えしたようにランニングシューズのサイズというと、25.0cm、26.0cm……と足の長さ(足長)に目が行きますが、足囲(ワイズ)も大切です。足長はフィットしているけど、足の幅が狭い、広いことで自分の足にフィットしない……ということも起こります。シューズにD、2E、4Eなどと表記されているのが足囲です。メーカーによってシューズの木型(ラスト)が異なるため、標準的な足囲が異なるので要注意です。実際に履いてみて圧迫感なく、ゆとりがありすぎず、適度にフィットしていると感じるシューズが最適なランニングシューズです。もし、迷ったら店員さんなどに聞いてみましょう。

4. ランニングソックス

また、ソックスを履くことでソックスの厚みによりシューズサイズが変わります。普段ランニングをする際に履いているソックスを持参するか、お店のものを借りてフィッティングしてみましょう。

5. 試し履きする時間帯

一般的に足は夜に浮腫むといわれますが、中には朝に浮腫む人も。そこまで神経質になることはありませんが、朝と夜で足のサイズが異なることを頭に入れておくと良いでしょう。ベストパフォーマンスを発揮したい時間、普段ランニングしている時間を考えて、サイズを選びましょう。

ここまでシューズアドバイザーが解説するランニングシューズの選び方について紹介しました。
ランニングが楽しくなるこれからのシーズン、自分の足にフィットするランニングシューズで走っていきましょう。

引用元:Runtrip Magazine
https://mg.runtrip.jp/archives/59070

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